頭城(トウチェン)
頭城は「開蘭第一城(=宜蘭地域で最初に開拓された町)」で、蘭陽(=宜蘭地域の別名)の門戸と呼ばれています。頭城は山を背に海に面しており、海岸線は長く多様性に富んでいます。清朝の時代は商業の中心地で、重要な役割を果たしていました。また、水産資源が非常に豊富で、海岸や漁港は家族で出かけるのにいい場所です。
頭城老街
頭城老街はかつては「頭圍街(トウウェイジエ)」という名前で、「開蘭第一街(=宜蘭地域で最初に開拓された街)」と呼ばれていました。初期の宜蘭の交通は海運が主要だったため、烏石港に隣接する和平街が栄え始めました。一時は貨物集積の中心地として繁栄しましたが、現在は衰退しています。それでも、老街に残る古跡や寺院には、かつての繁栄の痕跡が残っています。
鉄道五漁村
頭城には、イタリアの五漁村(チンクエ・テッレ)に匹敵する「頭城鉄道五漁村」があり、頭城の烏石港以北に位置する「石城、大里、大渓、梗枋、外澳」の五つの漁村です。五つの漁村・五つの駅・五つの漁港を結びつけて、豊かな文化背景と美しい地形を活かして「頭城五漁鉄slow coast」として打ち出しています。
その他の特徴
頭城老街や漁村以外にも、頭城にはマリンスポーツやエコツーリズムで多くの観光客が訪れます。たとえば、サーフィンや亀山島でのホエールウォッチングなどが人気です。
金魚厝邊
「金魚厝邊(ゴールドフィッシュスペース)」は蘭城巷弄有限公司(2016年設立)のブランド名です。2015年、創設者の彭仁鴻は故郷に戻り、地元の若者たちを集めて第一回頭城老街文化芸術祭を開催しました。イベント終了後、地元の年長者の勧めで取り壊される予定だった古い家屋を借りることになりました。この古い家屋は1968年から1977年に頭城鎮長(=町長に相当)を務めた邱金魚氏の旧宅であり、旧鎮長に敬意を込めて「金魚厝邊」というブランド名で、地方創生に取り組むことにしました。「厝邊」は「隣人」という意味です。「良き隣人」の精神で地元の人々・土地・産業を結びつけ、地域のブランド魅力を発掘することを目指しています。「金魚厝邊」は頭城のコーディネーターとして重要な役割を果たしています。
毎年開催の芸術祭
頭城老街文化芸術祭は、国際アーティストレジデンスや街頭アートの共創などを通じて、地元のコミュニティと芸術家を結びつけるイベントです。同時に、地元文化の革新的な体験サービスを提案し、古いものに新たな命を吹き込む機会となりした。
金魚厝邊はこれまでに8回頭城老街文化芸術祭を開催しました。毎回テーマは異なりますが、生活から文化や芸術を探求する姿勢は変わりません。
移住・創業情報
金魚厝邊は、創業支援コンサルティングや国内外の移住者の創業支援、マッチングなど、Uターンする人材をサポートするサービスを提供しています。また、公的機関や大学と連携して地方創生に関するコースを開設し、地元の人材を育成しています。
アジア太平洋ソーシャルイノベーションサミット
(Asia Pacific Social Innovation Summit)
2023年、金魚厝邊は「興新亞洲(Pop Up Asia)」をテーマに、14か国・112名の国内外の講演者を招待し、アジア太平洋ソーシャルイノベーションサミットを開催しました。このサミットでは、ソーシャルイノベーションがアジア太平洋地域にどのように変革をもたらすかを探り、地域のイノベーションをもたらすコラボ、極端気象、環境の持続可能性、テクノロジーと地方創生など、多岐にわたるテーマについて討論を行いました。